相続について考える際、一次相続のことだけを念頭に置いていませんか?実は、一次相続後に発生する「二次相続」の対策も同じくらい重要です。二次相続は、特に相続税や遺産分割でトラブルが生じやすく、事前にしっかりと準備をしておかなければ、家族間での不和や余計な税負担を招く可能性があります。
茨城県つくば市の当司法書士事務所では、一次相続だけでなく二次相続に備えた具体的な対策を提案し、依頼者様が安心して相続を迎えられるようサポートしています。
このページでは、二次相続のリスクとその対策方法についてわかりやすく解説します。
このページの目次
二次相続とは?
一次相続と二次相続の違い
一次相続とは、たとえば父親が亡くなった場合に母親や子どもたちが行う最初の相続手続きのことを指します。一方、二次相続とは、一次相続後に母親が亡くなった際に発生する相続を指します。
つまり、二次相続は、一次相続で財産を受け継いだ配偶者が亡くなった際に発生する相続です。二次相続では、残された子どもたちが主な相続人となります。
二次相続が特に注意すべき理由
二次相続は、一次相続に比べ、次のような特徴があるため注意が必要です。
1. 相続税の負担が増える
二次相続では、一次相続で適用された「配偶者控除」が使えなくなるため、相続税の負担が大きくなる傾向があります。
2. 遺産分割のトラブルが起こりやすい
一次相続で配偶者が財産を多く相続している場合、二次相続の際に子どもたちが遺産分割で対立する可能性が高まります。
3. 財産の管理が複雑になる
二次相続では、一次相続で分けられた財産がさらに分割されるため、管理が難しくなる場合があります。
二次相続対策をしない場合のリスク
二次相続対策を怠ると、家族に予期せぬ負担やトラブルが生じる可能性があります。
以下に具体的なリスクをいくつかご紹介します。
1. 相続税の増加
一次相続では、配偶者控除により多くの財産を配偶者が相続しても税負担が軽減されます。しかし、二次相続では配偶者控除が適用されないことに加え、法定相続人の数が減り基礎控除額が減ることも多いため、相続税の負担が大幅に増える場合があります。
例:
- 父親が亡くなり、母親が多くの財産を相続
- 母親が亡くなった際、子どもたちがその財産を相続すると、相続税額が高額になる可能性
2. 家族間のトラブル
父親が亡くなり、母親と子どもが相続人となる一次相続の場合、存命の親(母)の意向や生活を尊重した遺産分割協議が行われることが多く、揉めるケースはそれほど多くありません。
しかし二次相続では、子どものみが相続人となります。子ども同士だと親の手前我慢していたことも主張するようになり、一次相続に比べて相続トラブルに発展する可能性が高くなります。
「一次相続で遺言書が残されていなかったけど揉めなかったよ」という方も過信は禁物です。
3. 財産を有効活用できない可能性
相続人間で分割が難航すると、財産の活用が進まず、価値が下がるケースがあります。たとえば、不動産を相続したものの意見がまとまらず、売却や活用が遅れるといった事態が起こり得ます。
二次相続対策の具体例
1. 遺言書の作成
紛争対策として、公正証書遺言を作成しておきましょう。
遺言で遺産分割方法が指定されていれば、相続人間で遺産分割協議をする必要がなくなります。
その際、どうしてそのような分け方にしたのかという想いや、家族への感謝の気持ちも併せて綴ると、分割内容への不満を抱きやすい相続人に理解を促すことができます。
2. 生前贈与の活用
二次相続の際の相続税負担を軽減するためには、生前贈与を活用するのも有効な方法です。
贈与税の非課税枠を活用し、財産を事前に分配しておくことで、相続税の負担を抑えることができます。ただし、相続開始前7年以内に行われた暦年贈与は相続税の対象となりますので少しでも早く生前贈与を始めることが大切です。
例:
- 毎年、贈与税の非課税枠(年間110万円)を利用して子どもや孫に財産を贈与
- 将来の相続税額を軽減しつつ、財産を効率的に分配
生前贈与は計画的に行うことが重要です。
当事務所では税理士と連携しながら進めることで、最適な方法をご提案します。
3. 財産の種類ごとの分割計画
財産の中には、現金、不動産、株式など様々な種類があります。それぞれの財産をどのように分配するかを事前に計画しておくことも、二次相続対策の一環です。
例:
- 不動産を相続する子と、現金を相続する子のバランスを考慮
- 財産を共有名義にする場合の問題点を整理
当事務所では、財産の種類や状況に応じた具体的な分配案を提案し、相続人全員が納得できる形を目指します。
当事務所が提供する二次相続対策サポート
茨城県つくば市の当司法書士事務所では、二次相続に関するお悩みを解決するため、次のようなサポートを提供しています。
1. 遺言書作成のサポート
二次相続を見据えた遺言書作成を全面的にサポートします。公正証書遺言の作成をはじめ、法的に確実な形で遺言書を残すお手伝いをいたします。
2. 財産目録の作成サポート
一次相続と二次相続で分割する財産を明確にするため、財産目録の作成をサポートします。財産の全体像を整理することで、相続人間でのトラブルを防ぎます。
3. 生前贈与や相続税対策のアドバイス
税理士との連携により、相続税対策や生前贈与の活用方法について具体的なアドバイスを提供します。依頼者様のご希望に応じた最適なプランをご提案します。
二次相続対策は早めの準備が鍵
一次相続が発生してから二次相続までの期間は、比較的短い場合が多いです。そのため、一次相続が発生する前から二次相続を見据えた準備を進めることが重要です。
茨城県つくば市の当司法書士事務所では、依頼者様一人ひとりの状況に合わせた二次相続対策を提案し、不安や疑問を解消するためのサポートを行っています。「相続準備をどこから始めればいいかわからない」「将来の相続トラブルが心配」という方は、ぜひお気軽にご相談ください。